サンデー23号『名探偵コナン』FILE.1034「ドジだから」感想・ネタバレ

サンデー23号『名探偵コナン』FILE.1034「ドジだから」感想・ネタバレ

2019年5月8日発売の少年サンデー23号は、『名探偵コナン』が掲載で『ゼロの日常』が休載です。

群馬県での山菜取り編の解決編ですね!

 

前回は若狭先生の過去の一端が描かれましたが、果たして今回は…?

 

ではここから、コナン本編のネタバレを含む感想です。

未読の方はご注意ください。

 

FILE.1034「ドジだから」 感想・ネタバレ

今回は山村警部渾身の推理からスタート!

犯人は被害者の彼女で、善田さんに罪を着せるためにこっそり遺体を置いた』と主張。

前回コナンが指摘した『遺体の足に血が付いていなかった』という点は、無理やりな推理でごまかしています(笑)

 

 

コナンは山村警部に麻酔銃を打つことにしますが…。

仕方ねぇ…若狭先生の前じゃ使いたくなかったけど…

引用:サンデー23号『名探偵コナン』FILE.1034「ドジだから」

 

とモノローグで言っている割に、思いっきり若狭先生から見える角度で麻酔銃を打ってますね

もちろん、若狭先生にはしっかり見られてしまっています。

若狭先生は口元に笑みを浮かべていますが…?

 

ここはコナンがあえて若狭先生に麻酔銃を使うところを見せた…と判断していいのでしょうか。

あまりにもあからさますぎて、隠す気がないのではと思ってしまいますね。

 

山村警部を眠らせ、コナンが推理を披露します。

トリックについては前回でほぼわかっていましたので、とりたてて目新しいことはありませんでしたね。

 

  • 遺体は最初から木の根元においてあった
  • 善田さんが車を動かして遺体が突然現れたように見せかけた
  • 車内においてあった段ボールは、遺体が見えないよう窓に目隠しをするためのもの
  • 被害者の彼女を別荘のクローゼットに閉じ込めたのも善田さん

 

今回は3話構成の短いシリーズということもあり、トリックは比較的簡単でした。

 

四つ葉のクローバーを握りしめた歩美ちゃんが、必死で善田さんをかばっているのが涙を誘います。

シリーズ1話目の『山菜採り』では、被害者の返り血を浴びてすごい形相をしていた善田さんですが…。

歩美ちゃんの言葉を聞いてからは、穏やかな顔つきになっていますね。

教師をやっていたくらいですし、元々は優しい女性だったんですよね…。

 

善田先生に四つ葉のクローバーをプレゼントしたかったと泣く歩美ちゃんに、善田さんはこう言います。

私は人を殺してしまった悪い人だから…罰を受ける前に幸せなんかもらっちゃいけないの…

これはこの後の若狭先生の行動に大きく関わってくるセリフですね。

詳しくは後述します。

 

善田先生にプレゼントできなかった四つ葉のクローバーを、歩美ちゃんは若狭先生に差し出しました。

だって先生けっこードジだから お守り!

歩美ちゃん優しいですね…!

 

クローバーを受け取ってハンカチに包み、歩美ちゃんにお礼を言う若狭先生でしたが…。

歩美ちゃんが離れていった途端、ハンカチを広げてクローバーを捨ててしまいました

そんな若狭先生を厳しい顔つきで見つめるコナン…という描写で、シリーズの幕が降りました。

 

コナンが若狭先生に厳しい目を向けているのは、やはりラムではないかと疑っているからでしょうか?

読者からすると、もっともラムの可能性が高いのは脇田兼則なんですが…。

コナンの立場だと、現時点でもっとも疑わしいのは若狭留美なんですね。

 

若狭先生はコナンが麻酔銃を使うところを見た。

コナンは若狭先生が四つ葉のクローバーを捨てるところを見た。

2人が『見られた』ことをどこまで意識しているかはわかりませんが、水面下で相手の正体を探っている感じはしっかり伝わってきますね。

 

 

前回に引き続き、今回も若狭先生の過去がわかるようなヒントが出てくるかな?と思っていたのですが、直接的な描写はありませんでした。

ただクローバーを捨てた理由から、彼女の過去を色々と考察することができそうです。

 

 

若狭留美がクローバーを捨てた理由

歩美ちゃんが『お守り』と言ってプレゼントしてくれた四つ葉のクローバーを、若狭留美はすぐに捨ててしまいました。

 

その理由は、善田さんのセリフにヒントがありました。

 

若狭先生が完全なる善の立場(黒ずくめの組織に敵対する立場、コナンの味方)であるなら

児童を自分の犯行のアリバイ作りに使うなんて…まさに教師失格ですから…

という善田さんの言葉が心に刺さり、罪悪感からクローバーを捨てたのかな?と考えることができます。

 

彼女は教師という立場を利用してコナンに近づき、コナンや少年探偵団を利用しているわけですからね。

ただこの説だと、あまりにも若狭留美が善人すぎるというか、コナンに近づいている理由がぼやけてしまうんですよね。

若狭先生が本当に教員免許を持っているかどうかも怪しいので、『教員失格』という言葉はそんなに刺さらなさそうかな…?

 

 

というわけで、善田さんのもうひとつのセリフがきっかけになっている可能性の方が高そうです。

私は人を殺してしまった悪い人だから…罰を受ける前に幸せなんかもらっちゃいけないの…

この発言をきっかけに若狭先生が四つ葉のクローバーを捨てたとすると、若狭先生は過去に人を殺めたことがあるということになります。

 

まさしく前話『幸運の御守り』を読んで考察した通り、彼女は元・黒ずくめの組織の人間であり、人を殺した過去があるのでは?という可能性が濃厚になりました。

 

サンデー21・22合併号『名探偵コナン』FILE.1033「幸運の御守り」感想・ネタバレ

 

では一体誰を殺したか?というと、思い浮かぶのはアマンダと羽田浩司ですね。

 

引用:サンデー21・22合併号『名探偵コナン』FILE.1033「幸運の御守り」

 

このコマを見ると、羽田浩司を殺したのが若狭先生なのかな?と思ってしまいますが…。

 

若狭留美が浅香であり、ラムではないとすると、殺害現場にはラムと浅香(赤井務武も?)が居合わせたことになります。

若狭留美は将棋の駒をお守りのように身に着けていますし、ラムを憎んでいるような描写があります。

と考えると、羽田浩司を殺害したのはラムで、若狭留美はそれを止められなかったということになります。

 

アマンダを若狭先生が殺し、羽田浩司をラムが殺した…と考えるのも少し無理があるでしょうか。

ジンはアマンダと羽田殺しを『ラムが抜かった仕事』と言っていますので、若狭留美=浅香が2人を殺す任務を負っていたわけではなさそうですよね。

 

アマンダと羽田浩司を殺したのは、やはりラムの線が濃厚ですが…。

この2人とは別件で、若狭留美は人を殺めたことがあるという感じですね。

 

アマンダと羽田浩司を殺したわけではなさそうですが、黒ずくめの組織の一員として人を殺めたことがある。

そして現在は組織を抜け、ラムや組織に復讐しようとしている…。

若狭留美の人物像は、こんな感じで固まってきたように思えます。

 

 

若狭留美と灰原哀は似た者同士?

黒ずくめの組織にいたが、現在は組織を抜けている人間といえば、赤井秀一と灰原哀が挙げられます。

 

赤井秀一はNOCで、正体がFBIだとバレたために組織から離脱しました。

灰原哀はもともと組織の人間でしたが、姉である宮野明美の死をきっかけに組織から離脱しました。

 

もし若狭留美が羽田浩司の死をきっかけに組織から離脱した構成員であったとしたら、灰原哀の境遇とかなり似ていますよね。

 

哀は歩美を助けてもらったことから

言っとくけど私、好きだから 若狭先生…

引用:名探偵コナン 第93巻『ブザービーター』

と発言しています。

 

親しい人物を殺されたために組織に反旗を翻したという共通点があったとしたら、哀が無意識に若狭先生に惹かれたとしても不思議ではありません。

 

私の考察がどこまで当たっているかはわかりませんが、私は若狭先生にはコナンや哀の味方かつ黒ずくめの組織に敵対する立場でいて欲しいので…。

早いところ正体がはっきりして、哀ちゃんのよき理解者になってくれたらいいなと思います。

 

(と、ここまで書いておいて若狭先生がラムだったら物凄く落ち込むんですが…)

 

 

次回予告

次週の24号から27号まで、名探偵コナンは休載。

24号からは『ゼロの日常』が連載再開です。

 

『ゼロの日常』は連載1周年記念のセンターカラー!

次号は安室のファッションの秘密が明らかに…!?

という予告になっています。

 

警察学校編がスタートするまでは、もうしばらくかかりそうですね…。

 

次号から、紺青の拳の学窓複製原画が応募者全員サービスになります。

 

この追加のティザーというのが複製原画になるのかな?

オーラがほとばしるあのシーン…ということは、京極さんと園子でしょうか!?

どのシーンなのか楽しみですね!

 

おまけ:アニメスタイル インタビューズ

4月30日に発売されたアニメスタイル インタビューズ、とてもよかったです!

 

  • 青山剛昌先生
  • 静野孔文監督(『沈黙の15分』~『から紅の恋歌』の監督)
  • 立川譲監督(『ゼロの執行人』の監督)
  • 永岡智佳監督(『紺青の拳』の監督)

この4名のインタビューが載っていますが、とにかく濃くて読み応えがありました。

インタビュアーの知識と熱量、的確な質問がすごいです。

劇場版名探偵コナンのメイキングの秘密が惜しげもなくさらされていますので、ファン必読の1冊です!