サンデー16号『名探偵コナン』FILE.1090「扉の先の真実」感想・ネタバレ

サンデー16号『名探偵コナン』FILE.1090「扉の先の真実」感想・ネタバレ

2022年3月16日発売の少年サンデー16号は『名探偵コナン』本編のシリーズ解決編が掲載されています。

 

高木刑事と佐藤刑事のウエディングぬいぐるみ!

そちらもものすごく気になりますが、先週で何かしらのフラグが立てられた伊織のことが気にかかります。

 

 

ここからコナン本編のネタバレを含む感想です。

未読の方はご注意ください。




FILE.1090「扉の先の真実」感想・ネタバレ

今回は伊織と黒田管理官、そして謎の人物でいろいろと爆弾が落とされましたね!

というわけで、事件の感想はさらりと流す程度にします。

 

前回黒田管理官が「獣の匂いがするような…」と言っていたので、今回綾小路警部のマロちゃんが黒田管理官に見つかる展開を期待していたのですが。

マロちゃん、出てこなかったですね…。

綾小路警部もすごく出番が少なくて残念でした。

これでまた数年登場しなくなるかもと思うと悲しいです…。

綾小路警部は劇場版でカッコイイ活躍が見られることを期待しておきます。

 

 

株本さんが誰にもバレずにピザを切り分けて食べていた方法を実演するとき、紅葉が

そんな事は妻の役目です!

と言って包丁を取り出しましたが…。

包丁の刃を自分に向けて持つのはさすがに危険すぎて、『料理したことがない』以前の問題なのでは?と思ってしまいました。

ラッキースケベも本当に勘弁してほしいです。

平次と紅葉が絡む話は、もう正直きつすぎて…。

 

 

和葉のために必死に急いでフルーツサンドを食べる蘭ちゃんと、そんな蘭ちゃんを気遣ってゆっくり食べようと言う和葉はすごく良かったんですよね。

2人とも本当に優しくて思いやりがある…。

蘭と和葉が良かったからこそ、平次と紅葉のやりとりに引いてしまいます。

平次は紅葉から好意を向けられていることに気づいてないんでしょうか?

 

 

蘭と和葉がフルーツサンドを食べていた「フルーツサンド アオイソ」は「フルーツパーラー ヤオイソ」ですね。

 

 

スーパーボールを使った密室トリックは納得だったんですが、みんながいなくなった隙に株本さんを殺したっていうのはちょっと博打だったんじゃない?

そしてめちゃくちゃ忙しくない?と思ってしまいました。

全員が外に出るとは限らないし…誰かが内側からドアを開けてくれるのを待つっていう人がいたら殺せなかったですよねえ。

 

 

事件の方はこのくらいにして、ここからが今回の本題です。

 

 

伊織無我の正体

もうこれは本当にびっくりでした。

伊織は元公安警察官だったんですね…!

 

点検するその癖…まだ抜けてないのか?

という黒田管理官の発言から、伊織は現役の公安警察官ではないことがわかります。

 

黒田管理官に昔の潜入先の偽名である「榊原」と呼ばれる伊織。

そもそも伊織の名前の由来は、時代劇「大岡越前」に登場する「榊原伊織」と、彼を演じた俳優の竹脇無我さんから来ています。

伊織と無我を組み合わせて本名にしたので、偽名として榊原を持ってきたんですね。

 

 

伊織と紅葉は、もともと劇場版『から紅の恋歌』のために作られたキャラクター。

その前振りとして、劇場版よりも先に原作に登場するという異色の扱いを受けていました。

 

登場した順番は

  1. 92・93巻『謎解きは喫茶ポアロで』
  2. 劇場版『から紅の恋歌』
  3. 94・95巻『紅の修学旅行』
  4. 98巻『大岡紅葉の挑戦状』

ですね。(他にも少し出てますが…)

 

2019年に発売された書籍『アニメスタイルインタビューズ』で、インタビュアーの小黒さんと青山先生がこんなやりとりをしています。

 

小黒さん「原作で紅葉が「ウチの未来の旦那さん」と言ったのと、執事の伊織がポアロにやってきたのは『から紅の恋歌』への伏線であって。原作でその伏線が回収されることはないんですね。」

青山先生「そうです(笑)」

一同「(笑)」

青山先生「まあ、それでいいと思って、そうしました。」

(中略)

青山先生「あれは本当に劇場版のための布石でしたよ。」

つまりこの時点では、伊織に元公安という設定は全然なかったということです。

(青山先生の嘘でなければ…)

 

大岡紅葉の挑戦状で大岡家と羽田家を繋げたので、伊織にも元公安設定をつけて謎解きは喫茶ポアロでを原作のための伏線でもあったということにしたんですね。

 

 

伊織は安室さんについて

過去の柵を引きずっているようですが…悪くないかと…

と言っています。

伊織は30歳、安室さんは29歳なので、伊織の方が年上なんですよね。

「悪くない」という言い回しをしているあたり、伊織の方が実力も上っぽい。

 

しかし、『謎解きは喫茶ポアロで』では、安室さんは過去の柵を引きずっているような言動は全然してなかったと思うんですけど…。

伊織、その情報はどこで仕入れてきたんでしょうか…。

 

 

 

黒田管理官の正体と言動

ところで、黒田管理官が伊織を榊原と呼んだことと『ゼロの執行人』で安室さんをバーボンと呼んだことも一致しましたね。

つまり潜入先の偽名で呼んでしまうのが黒田管理官の癖だった、ということで…!

まさかここで執行人のバーボン呼びが回収されるとは思いませんでした。

 

 

黒田管理官は伊織が潜入捜査をしていたことも公安を辞めたことも把握していました。

ということは、10年近く意識不明で入院していたという設定はフェイクでほぼ確定ですね!

伊織は現在30歳。

10年前はまだ20歳なので、その年齢で潜入捜査を終えたとは考えられません。

というかまだ警察官になってすらいないかもしれません。

 

伊織が公安として働いている間、黒田は普通に伊織の上官だった感じがしますね。

当時から裏理事官だったかどうかは定かではないですが…。

 

 

さて、黒田管理官は伊織に向かって

そういえば奴と会ったらしいな…

と言っています。

『奴』は安室さんのこと。

伊織から聞かされたわけではないということは、もう一人の当事者である安室さんから聞いたとしか思えません。

つまり安室さんは伊織の顔を知っていたということに…?

 

 

ここで伊織が

お嬢様の用も兼ねてポアロという店で…

と言っているのも引っかかります。

『お嬢様の用のついでに』ではなくて『兼ねて』なので、安室さんに会うことがお嬢様の用と並ぶもう一つの目的だったということになります。

安室に接触するように、という指示を黒田から受けていたりしたのでしょうか。

 

 

今回のエピソードで黒田がわざわざ京都に(大岡家に)来たのは、伊織に会うためだったのではないかと思います。

大岡家は羽田家と繋がりがあることが『大岡紅葉の挑戦状』で明らかになっています。

黒田は大岡家経由で羽田家の情報を手に入れるため、伊織の力を借りにきたのではないでしょうか。

公安をやめた伊織が大岡家で執事として働くことになった経緯も気になりますが…。

もしかしたらここでも黒田管理官が一枚噛んでいるのかもしれません。

 

 

車中の謎の人物

さて、ラストにまた新キャラが出てきましたね。

シルエットだけでしたが、呼吸器を着けた高齢の男性です。

 

まだ顔が出てきていない高齢男性キャラ…というと、パッと思い浮かぶ候補は3人。

  • 大岡家の御隠居
  • 烏丸蓮耶
  • 羽田康晴

この3人です。

 

ただ、大岡家の御隠居の線は薄そう。

車中の人物は

所詮警察なんぞ…愚鈍な輩が群れてるだけよ…

と警察を見下す発言をしています。

黒田と付き合いのあるらしい大岡家の御隠居が、こんなことを言うとは思えません。

 

 

次に烏丸ですが、これも個人的にはないかなあ…と思います。

呼吸器を着けていることでシルエットが烏丸に寄っていますが…。

とっくに死んだはずの烏丸が組織のボスってどういうこと?というのが大きな謎だったのに、呼吸器を着けているとはいえこんなあっさり出てくるだろうか?

ラムの運転手はきっちりスーツだったのに、烏丸の運転手はラフめな格好をしているなんておかしくないか?

コナンはまだラムにすらたどり着いていないのに、ここで烏丸出しちゃうのか?

というメタな理由が大きかったりしますが(笑)

 

 

というわけで、一番可能性が高いのは羽田康晴ではないかと思います。

彼は息子の浩司が亡くなった事件の調査を、わざわざMI6の赤井務武に依頼しています。

その理由を『羽田康晴は日本警察を信用していないから』と考えることができます。

 

大岡家と羽田家に繋がりがあることが判明した以上、羽田康晴が大岡家を訪ねて京都に来ることもあり得なくはないですよね。

 

余談ですが、運転手が40巻『イチョウ色の初恋』に登場したビリーに似ているのが少し気になります。

ビリーはフサエさんの母の再婚相手の友人という、遠いんだか近いんだかわからない関係の人ですが…。

『イチョウ色の初恋』はすごく綺麗にまとまっているエピソードなので、ビリーが組織に絡んでいたらものすごく嫌だなあ…。

羽田家の運転手ならまあ…という感じなので、ぜひあれは羽田康晴だったということでお願いしたいです。

 

 

安室・伊織・黒田の今後の動き

最近すっかり進展がなかったので記憶が薄れていましたが、99巻『牧場の悲劇』で、安室さんも羽田浩司の事件に触れているんですよね。

若狭留美が落とした将棋の駒を拾い、それが羽田浩司の遺品であることを見抜き、羽田浩司を殺した犯人が牧場にいるかも…というところまで考えています。

安室さんがこの話で初めて若狭留美と会っていることも重要なポイントです。

 

  • 98巻『大岡紅葉の挑戦状』→大岡家と羽田家に繋がりがあることが判明。
  • 99巻『牧場の悲劇』→安室が若狭と初対面。羽田浩司の事件について思い出す。
  • 今回のエピソード→伊織が元公安であることが判明。

という感じで、公安と羽田家の距離がどんどん詰まってきているんですよね。

ちょっと前の話に戻りますが、95・96巻『標的は警視庁交通部』で黒田管理官が

大事の前だ…余計な火は消しておくに越した事はないからな…

と言っていますが、この『大事』も今だに明かされていません。

 

この『大事』は羽田家がらみのことであり、これから黒田管理官が伊織も巻き込んで事を起こそうとしているのかもしれないですね。

どんな展開になるのか非常に楽しみです!

 

 

それにしても、伊織は今回からやたら顔がカッコよくなってない?と思いきや、まさか公安だったとは…。

風見裕也や諸伏景光のことは知っているのかな?という点も個人的に気になります。

 

 

公安とは関係ないですが、諸伏警部も『大事』に関係したりしないかなあ…と思っています。

ちょっと古い記事ですが、リンクを貼っておきます。

黒田兵衛は公安の人間でほぼ確定か?諸伏高明にコンタクトを取った理由