サンデー31号『名探偵コナン』FILE.1038「隠すより現る」感想・ネタバレ

2019年7月3日発売の少年サンデー31号は、『名探偵コナン』が掲載で『ゼロの日常』が休載です。
先週号(30号)で、コナン本編の描写と92巻のさざ波年表が矛盾している箇所がありましたが…。
なんと、とび森で『年表が間違っていた』という訂正報告がなされました(笑)
とび森青山先生の村 pic.twitter.com/FuCYV1ZL0u
— そら☆@すかい✩ぶるー (@sora_cona) 2019年7月1日
年表が間違っていた、かつ『昴のセリフも直さなきゃ』とのことなので
- 昴さんの『あれから18年』というセリフは『あれから17年』の間違い
- 17年前に羽田浩司死亡→赤井務武渡米→メアリーたち日本へ、という流れが正しい
ということがはっきりしました。
92巻のさざ波年表、およびSDBの年表を今から直すわけにはいきませんから、次に発売される97巻に修正版の年表がつくかもしれないですね。
また、赤井秀一の年齢も32歳であることが確定!
スッキリしました。
ではここから、コナン本編のネタバレを含む感想です。
未読の方はご注意ください。
FILE.1038「隠すより現る」 感想・ネタバレ
前回の感想・あらすじはこちらです。
今回はシリーズ解決編。
犯人は証券マンの遠島基行さんでした。
阿笠博士が言っていた『血の付いた盆を真横にひっくり返したら、同じ位置に鶴のクチバシがあった』という証言は、血の跡の位置がずれていたための勘違いということでした。
トリックでもなんでもなく、単なる誤認だったというわけですね。
娘の難病を治すために大金が必要だったが、自分の堆黒盆が本物ではないと言われてつい…というのが動機でした。
殺すつもりはなかったと言いつつ、殴った後にきっちりとどめを刺してるんですよね…。
ちなみに博士が鑑定に出していた小皿は、値打ちのある骨董品ではありませんでした。
栗介さんが昔割ってしまった小皿を接着剤で修復し、油絵の具で似たような色を皿全体に塗ってごまかしたもの…というオチでした(笑)
箱に書いてあった
隠すより現る 栗介
とは、栗介さんの自分に対する教訓だったというわけですね。
小皿自体に重要な秘密はなく、殺人事件もさくっと解決したところで…。
今回も赤井家の重要な事実がいくつか判明しましたので、まとめていきたいと思います。
赤井秀一はメアリーが縮んでいることに気づいた
先週号で、沖矢は真純に
もしかしたら(時の流れに)逆らっているのは君とは別の誰か…
と切り込んでいました。
この発言は真純の哀への追及をやめさせる効果がありました。
そして真純の反応により、赤井秀一はメアリーが薬で縮んでいることを知ったことが確定しました。
この目で見るまでは…とても信じられんがな…
というモノローグが入ってはいますが…。
赤井秀一の周辺には、江戸川コナンと灰原哀という『薬で縮んだ人間』が2人もいます。
赤井秀一は幼児化している人間を目の当たりにしていますし、真純が解毒薬を欲しがっていることからも、メアリーが薬で縮んでいることを推理することは難しいことではありません。
人間が時の流れに逆らって若返るなんて、普通の人間はまず想像すらしません。
実際、記憶力にすぐれている羽田秀吉でさえ、江戸川コナンが10年前に海で会った工藤新一であることには気づいていないようです。
ですが真純はメアリーが薬で少女の姿になって帰ってきたのを目の当たりにしていたため、江戸川コナンが工藤新一であることにも気が付くことができました。
赤井がメアリーの少女化に感づくことができたのは、真純が新一の幼児化に気づいたのと同じ発想というわけですね。
相変わらず情報共有を一切していない赤井ファミリーですが、赤井がメアリーの現在の様子を知ったという点で一歩前進です。
50:50発言は沖矢の失言である
これまた先週号の発言ですが、沖矢は
今のは50:50だ…
という発言をして、真純に「え?」と反応されています。
この『50:50』というのが元々は務武の口癖であったことが、メアリーの発言から明らかになりました。
お前の父・務武さんの口グセだよ…死んだ長男にもその口グセが移っていたな…
メアリーも『50:50』と口にすることがあるため、真純は『50:50はメアリーの口癖である』と思っていたようですね。
(ところでこの『死んだ長男』というワードから、やはりメアリーは秀一が死んだと思っていることがわかります)
今回真純は『50:50が秀一の口グセ』でもあることを知り、沖矢=赤井かもしれないという疑問を抱いてしまいました。
沖矢が50:50と発言したのは、真純に自分の存在をほのめかすためだったのでしょうか?
私はわざとではなく、あくまでも沖矢のうっかり発言であったと思います。
というのも、沖矢は
もしかしたら(時の流れに)逆らっているのは君とは別の誰か…
という発言で、真純を牽制したつもりでいます。
せっかく哀のもとに真純が頻繁に来ないように牽制したのに、『50:50』で自分が秀一であることを真純にほのめかしてしまったら、今度は自分の元に真純がしつこく訪ねてくるようになる可能性があります。
工藤邸と阿笠邸は隣同士ですから、真純が沖矢につきまとうようになったら、結局哀も危険にさらされてしまうんですよね。
また、メアリーは10年前のさざ波シリーズで務武の口調を真似し始めました。
『50:50』と言うようになったのもその頃からだとしたら、赤井秀一にはそれを知る術はないはずです。
また、真純は務武と会ったことがありませんから、務武の口グセはもちろん知りません。
つまり『50:50』で真純に自分の正体がバレる可能性があることを、赤井秀一は認識しておらず、そのためうっかり発言してしまったのではないでしょうか。
真純に赤井秀一の生存がバレることは、真純にとってもリスクが大きいんですよね。
真純が赤井秀一の妹であることは、ベルモットに知られてしまっています(ミステリートレイン参照)。
そのため、真純が『秀兄が生きていた』なんて発言をして組織に聞きつけられてしまったら、彼女が囮にされてしまう可能性もあるわけです。
その点からも、沖矢がわざと『50:50』発言をしたことはありえないかと思います。
今回のサブタイトルでもある『隠すより現る』は、変装して正体を隠そうとすればするほどかえって人に知られてしまう…という、沖矢の存在そのものに対する皮肉のようにも思えてしまいますね。
コナンが気づいたメアリーの意図
領域外の妹がMI6を指していることは、今回コナンくんが詳しく解説してくれていましたね。
領域→ territory、略してter
妹→sister
『領域外』なので、sisterからterを外してsis
MI6の正式名称はSecret Intelligence Service、略してSIS
ということでした。
先週の感想記事でメアリーはコナンが自分の正体を見抜けるかどうか試していたのでは?と書きましたが、今週号でコナンもまさしく同じ疑問を抱いていました。
協力者として信用のおける有能な人間かどうか、メアリーに試されたのでは?と感じたんですね。
一方メアリーは90巻でこんな発言をしていました。
江戸川コナンに気を許すな…10年前に会ったあのボウヤとはまるで別人なのだから…
引用:名探偵コナン 第90巻『暗がりに鬼を繋ぐが如く』
このセリフの意味も、いまだにはっきりしないんですよね。
見た目は10年前のボウヤと変わらなくても、中身が10年分成長しているのは当然のこと。
探偵としての推理力や好奇心は相変わらず持ち合わせていますし、『まるで別人』とまで言われるほど変わっていないように思えます。
メアリーはなぜコナンを警戒し、コナンを試そうとしているのでしょうか。
今回コナンは自分がメアリーに試されたこと、メアリーがMI6であることを知ったわけですが…。
コナンとしてもメアリーをすぐ信用はできませんよね。
この先真純やメアリーとコナンはどう接触することになるのでしょうか。
ちなみにコナンはメアリーのことを赤井に聞こうとしましたが、赤井さんは
大丈夫…大体の予想はついている…
と頓珍漢な発言でコナンとの会話を切り上げてしまいました(笑)
(意外と意思疎通がうまくいってないんですよねえ…)
メアリーの正体を赤井に聞きたかったコナンが赤井に強く食い下がれなかったのは、『17年前と同じ現場』での発言が響いていると思われます。
父のことを話すのなら…ボウヤのも聞かせて欲しい所だ…ボウヤの正体をね…
引用:名探偵コナン 第90巻『甘い匂い』
父・務武のことが知りたければボウヤのことも教えろ、という赤井の発言です。
こう言われて、コナンは自分のことをごまかす代わりに、務武のことも聞けなくなってしまいました。
メアリーの正体を尋ねても、またこうやって赤井にコナンの正体に言及されると、コナンにとっては都合が悪いわけですよね…。
もういい加減にお互い腹を割って話しなよ!と思ってしまいます…。
お互い隠し事をしている赤井とコナンですが、工藤家のお茶会で赤井と工藤夫妻はどこまで情報共有をしたのかが気になりますね。
そろそろお茶会の内容にも触れてほしいところです。
ジンとメアリーの『暗がりに鬼を繋ぐが如く』
上でも少し触れましたが、大きな伏線として残っているのがジンとメアリーの『暗がりに鬼を繋ぐが如く』という発言です。
暗がりに鬼を繋ぐが如く…鬼だったとしたら眠ってる間に始末しねぇとな…
引用:名探偵コナン 第90巻『暗がりに鬼を繋ぐが如く』
2人がまったく同じことわざを言ったことで、ジンとメアリーの間には何かつながりがあるのでは?という予想をしていました。
ですが今回、『50:50』が務武から秀一に移った口グセであることが判明しました。
そのため『暗がりに~』もジンとメアリーが共通の人物から聞いたことわざであるという可能性が出てきました。
メアリーは日本とイギリスを行ったり来たりしていますし、ジンもずっと日本にいたのか定かではありません。
2人が接触した『共通の人物』がどこの国の人間なのかすら不明ですが…。
もしこれが務武だった場合、務武はジンとも面識があった可能性が出てくるんですね。
この伏線も早く回収されてほしいですね…気になります。
次回予告
次週の32~35号まで、また名探偵コナンは休載。
入れ替わりで『ゼロの日常』が再開します。
32号は『ゼロの日常』が表紙&巻頭カラー!
これは嬉しいですね。
次号は「あのアイドル」が初登場!
とのこと。
「あのアイドル」というと沖野ヨーコちゃんしか思い浮かばないのですが、ヨーコちゃんがついにゼロティーデビューでしょうか!?
(それにしても、警察学校編はいつ…いつから連載されるのでしょうか…)
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サンデー30号『名探偵コナン』FILE.1037「時の流れを…」感想・ネタバレ 2019.06.27
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ふぅ、年表ミスってことで、なんとか良かった…? 考察できなくはないですが、かなりややこしかったですし、ミスならミスですっきりでOK。個人的には12巻のテキーラの関西弁関連とかの記述違いの方が気になってますしw(「あいてるんか」「あいとるんか」が同じ部分のセリフなのに話やキャラによって変わっている部分。修正済みかもですが)
>10年前に海で会った工藤新一であることには気づいていない
他のパターンだとアニオリ(第829話)に登場した老人みたいに、昔と容姿の変わらない不思議な少年…が限度でしょうしね。「まじっく快斗」とかなら別ですがw
「さざ波」ではチラ見程度だったはずですが、むしろ蘭の事の方を思い出せそう……
>次号は「あのアイドル」が初登場!
沖野ヨーコを含めた元アース・レディースの面子とか(全員、「元」アイドルですがw)を久々に見てみたい気持ちも個人的にあります…w とくに新一に惚れてたっぽい輝姉とか(アース・レディースの中では原作では二番目に名前が出た(20巻で名前だけ判明)人物でしたね、そういえば)。
>警察学校編
気になりますよねぇ…まあ、待った分だけより良いものがお出しされると信じて……!
はじめまして
いつもペロッと覗いてます
基本ネタバレは好きではないのですがココは気持ち違うと思っているのでいいかなと結論付けて好きで見ています
いつも素晴らしい考察だなーと思うのに何だか普通にこの先どうなるのかなみたいな普通の感想がついてて不思議に思います
そこがネタバレらしくない一読者の感想ですごくいいです。それがこちらも後でコミックを気にせず読める一因になるのかもしれません
言い訳ですがうふふ
これからもこのふわっとしたそれでいてミステリーの撒き餌を逃さない文章を期待してます
以上、ブログの感想でしたー
初めまして!
いつもブログをお読みいただき、しかもコメントまでいただいて…!
本当にありがとうございます!
考察ブログなんて謳っていますが、『考察できそうなところだけする』感じのゆるゆるスタンスです(笑)
私情も挟みまくっちゃっているので、あんまり合理的な考察とは言えないかもしれませんが…。
そういうゆるさが却ってよかったでしょうか?
嬉しいです、ほっとしました(笑)
これからもゆるっと書いていきますので、ぜひまた遊びにいらしてくださいね♪
『年表が間違い』と判明してスッキリしましたが、とび森でそれが発表されたことに驚きを隠せませんでした(笑)
年表を作成した段階で間違えていたのか、今回の話を描くにあたって年表の時系列を入れ替えたのか…。
テキーラのセリフは、途中から関西弁監修が入ったとかなんですかね。
コナンくんが記憶を改変してるみたいになっちゃってますよね(笑)
秀吉は『コナンが新一に似ている』と思っているかもしれませんが、まさか『小さくなった同一人物』とは普通思いませんよね。
薬のことを知らずに幼児化に気づいていたら、そっちの方がびっくりです。
輝姉の名前が出たのはアイドル好き姉妹の話でしたね!懐かしい~!
アース・レディースはみんなすごくいいキャラですし、その後ヨーコちゃん以外がどうしているのかぜひ知りたいところです。
警察学校編、ティザー公開からもうすぐ1年ですね…。
まさかこんなに待つことになるとは…。