コナン長野県警の登場回まとめ!大和敢助・上原由衣・諸伏高明・黒田兵衛

名探偵コナンには、数多くの地方警察が登場します。
中でも飛びぬけて優秀なのが長野県警の刑事たちです!
東京から長野県までは少し距離があるので、頻繁には登場しませんが…。
いざ登場すると、コナンに匹敵するほどの推理力を見せてくれます。
そんな魅力たっぷりの長野県警が登場するエピソードをまとめてみました。
これから原作やアニメで長野県警をチェックしようと思っていた方のお役に立てると嬉しいです。
長野県警に所属する主なキャラクターのプロフィール
まずは長野県警に所属しているキャラクターのプロフィールをご紹介します。
大和敢助
名前:大和敢助(やまと かんすけ)
所属:長野県警捜査一課
階級:警部
年齢:35歳
声優:高田裕司
名前の由来:戦国武将武田信玄の軍師・山本勘助
仮出所中に逃亡した男を追って入った山で雪崩に巻き込まれ、半年間行方不明になっていました。
その時に左目と左足を負傷したため、隻眼になり杖をついて歩いています。
作中に登場する刑事の中でもトップクラスの頭脳を持ち、コナンの介入なしでも事件の真相にたどりつくほどの推理力を見せます。
『眠りの小五郎』の正体がコナンであることも見抜いていますが、工藤新一と面識がないため『コナン=新一』ということまでは気づいていません。
諸伏高明・上原由衣とは子どもの頃からの幼馴染で、特に諸伏孔明は小学生からの同級生でライバル。
何かにつけて競い合っているが、上原由衣によると大和敢助は『その人(諸伏高明)が相手だとカーッとなってほとんど勝ったことがない』とのこと。
ちなみに、諸伏高明のセリフから、大和敢助の住所がだいたいわかります。
あの橋は君の足のリハビリの朝の散歩コースだと思ったんですが…
引用:名探偵コナン 第86巻『足跡と啄木鳥会』
『あの橋』とは、松代大橋のこと。
松代大橋が朝の散歩コースと言うことは、その周辺に住んでいるということですね。
長野市篠ノ井か、長野市松代町あたりと思われます。
上原由衣
名前:上原由衣(うえはら ゆい)
所属:長野県警捜査一課
階級:刑事
年齢:29歳
声優:小清水亜美
名前の由来:武田信玄の側室・諏訪御料人(井上靖の小説「風林火山」では由布姫、新田次郎の小説「武田信玄」では湖衣姫と呼ばれている)と、諏訪氏の居城である上原城
大和、諸伏にはやや劣るものの、彼女も優秀な頭脳の持ち主。
初登場した単行本59巻の『風林火山 迷宮の鎧武者』では一旦休職して虎田家に嫁ぎ、虎田由衣となっていたが、その事件で夫の義郎が死亡。
事件を解決したのち旧姓の上原由衣に戻り、長野県警にも復職しました。
大和敢助に想いを寄せており、大和も彼女を想っている様子なのですが…。
お互い気持ちをはっきり口にしないので、今ひとつ仲が進展しません。
諸伏高明
名前:諸伏高明(もろふし たかあき)
所属:長野県警新野署→長野県警捜査一課
階級:警部
年齢:35歳
声優:速水奨(幼少期は岡本信彦)
名前の由来:三国志に登場する軍師・諸葛亮孔明と、諸葛亮孔明の別名『伏龍』
家族構成:両親(故人)、弟(景光=スコッチ、故人)
東都大学法学部を首席で卒業後、キャリア試験を受けずにノンキャリアで長野県警に入りました。
上司の指示を無視して強引に捜査を進めたことが原因で新野署に異動させられましたが、その後自力で長野県警本部に復帰しています。
大和敢助と同等、もしくはそれ以上の優秀な頭脳の持ち主。
「三国志」に登場する賢人が残した教訓や中国の故事成語をよく使います。
穏やかで丁寧な口調で話し、乱暴な言葉遣いが多い大和敢助とは対照的に描かれています。
両親が亡くなったために東京の親戚に引き取られた弟がおり、この弟というのはスコッチ=景光(ひろみつ)のこと。
警察学校編にて、両親が何者かに刺殺されたこと、その事件が『長野夫婦惨殺事件』と報道されていることが判明しました。
ちなみにアニメ第325-327話・単行本第39巻『炎の中に赤い馬』でも容疑者たちの名前が三国志由来となっており、諸葛亮孔明をもじった諸角亮子・諸角明という名の夫婦が登場します。
当然ながら、諸伏警部とは何の関係もありません。
FILE1021「遺品」にて、警察官になったばかりの景光が高明宛に手紙と写真を送っています。
この時の封筒が描かれていましたが、ここから宛名の一部を読み取ることができます。
〒381-000
長野県長
諸伏高明
はっきり読めるのはここまでですね。
この郵便番号と住所から、諸伏高明の住所を大体絞り込むことができます。
〒381-0001 長野県長野市赤沼
〒381-0002 長野県長野市津野
〒381-0003 長野県長野市穂保
〒381-0004 長野県長野市大町
〒381-0005 長野県長野市北堀
〒381-0006 長野県長野市富竹
〒381-0007 長野県長野市金箱
〒381-0008 長野県長野市下駒沢
〒381-0009 該当なし
現在はどうかわかりませんが、少なくとも景光が手紙を送ってきた時点では、この住所のいずれかに住んでいたということですね。
ちなみに諸伏警部の勤務先である長野県警本部は、長野県長野市南長野幅下に位置しています。
黒田兵衛
名前:黒田兵衛(くろだ ひょうえ)
所属:長野県警捜査一課→警視庁刑事部捜査一課の管理官
階級:警視
年齢:50歳
声優:岸野幸正
名前の由来:戦国武将の黒田官兵衛
顔の右側に大きな火傷の痕があり、右目が義眼。
白髪で強面の大男であり、若狭留美・脇田兼則と並んでRUMの候補の一人に挙げられています。
コナンの推理力を高く評価しており『眠りの小五郎の知恵袋』と称しています。
彼自身も優秀な頭脳の持ち主で、常に冷静沈着。
劇場版『ゼロの執行人』で降谷零とつながりがあることが明らかになったため、警察庁警備局警備企画課=ゼロの裏理事官なのではないかとの説も…?
長野県警の登場回一覧
長野県警の刑事たちが登場する回を一覧にまとめました。
話数 | タイトル | 収録巻 | 登場人物 |
---|---|---|---|
516-517話 | 風林火山 迷宮の鎧武者/陰と雷光の決着 | 59巻 | 大和 上原 |
557話 | 危険な二人連れ | 65巻 | 大和 上原 |
558-561話 | 死亡の館、赤い壁 | 65-66巻 | 大和 上原 諸伏 |
652-655話 | 毒と幻のデザイン(S/Poison) | 74-75巻 | 大和 上原 諸伏 |
754-756話 | 赤い女の惨劇(悪霊/復讐) | 82-83巻 | 大和 上原 諸伏 |
808話 | かまいたちの宿(前編) | 86巻 | 大和 |
810-812話 | 県警の黒い闇 | 86-87巻 | 大和 上原 諸伏 黒田 |
983-984話 | キッドVS高明 狙われた唇 | 96巻 | 大和 上原 諸伏 |
1003-1005話 | 36マスの完全犯罪 | 97巻 | 大和 上原 諸伏 |
1061話 | 警察学校編 Wild Police Story CASE. 諸伏景光 | 警察学校編 下巻 | 諸伏 |
1123-1124話 | 群馬と長野 県境(ボーダー)の遺体 | 102巻 | 大和 上原 諸伏 |
※黒田兵衛は長野県警として登場した時のみ表に入れています。
警視庁に異動後の登場回は、こちらの記事をご参照ください。
長野県警が登場する回のあらすじ
第516-517話 風林火山 迷宮の鎧武者/陰と雷光の決着
単行本第59巻 FILE.5~10に相当するエピソードです。
虎田家当主の虎田直信に息子の死の真相を突き止めて欲しいと依頼され、長野県のある村を訪れた小五郎、蘭、コナン。
一方、虎田家と敵対する龍尾家は、息子の死の謎を解き明かしてほしいと平次と和葉を呼び寄せていた。
捜査中に合流するコナンと平次だったが、そこに長野県警の大和敢助警部が現れる。
そして、武田信玄が好んで用いた軍略『風林火山』になぞらえた連続殺人事件が起こり始める…。
長野県警の記念すべき初登場回です!
アニメ第516話は1時間スペシャルとして放送されました。
この時は長野県警として登場するのは大和敢助のみ。
上原由衣は虎田由衣として、被害者の妻という立場で登場しています。
由衣さんは想いを寄せていた大和敢助に気持ちを伝える前に、大和が雪崩に巻き込まれて行方不明になってしまい、彼は死んでしまったと思っていました。
そのため大和と2人そろって慕っていた甲斐さんの死の真相を解き明かすため、義郎さんに嫁いで虎田家に乗り込んだのです。
ですがその義郎さんも亡くなってしまい、捜査のためにやってきたのが大和警部だったという複雑な状況になってしまいました。
武田信玄が用いた軍略・風林火山になぞらえた連続殺人が起こる中、大和警部と由衣さんの間に揺れ動く複雑な恋愛感情。
コナンの中ではなかなか珍しい恋愛描写なのではないでしょうか。
義郎さんと結婚したことを弁明するような由衣さんに、大和警部は『警察に戻ってこい』と声をかけます。
いいムードになっている2人を見て、蘭と和葉が嬉しそうにしているのも微笑ましいです。
大和敢助も上原由衣も、コナンや平次に何も言われずとも事件の真相を見抜き、先回りして犯人を待ち伏せる活躍を見せています。
かつてない地方警察の活躍はスカッとしますよ!
第557話 危険な二人連れ
単行本第65巻 FILE.6~7に相当するエピソードです。
山梨に出かけた阿笠博士と灰原哀。
帰宅途中に車がエンストしてしまい、通りかかった車に同乗させてもらうことにする。
運転手は女で、助手席では男が眠っていた。
彼らが東京の毛利探偵事務所に向かうこと、そして彼らが話す「半殺し」「皆殺し」などの物騒な言葉を聞いた阿笠と灰原は、2人を怪しんで途中のドライブインで彼らから逃げようとする。
558話から始まる『死亡の館、赤い壁』シリーズのプレストーリーにあたるお話です。
上原由衣は、このお話の前に刑事に復帰しています。
阿笠博士と灰原哀が、コナンの元に向かおうとしていた大和警部と上原刑事に出会います。
『困ってるなら乗せてってあげてもいいわよ?』と阿笠博士と哀に声をかけた上原刑事ですが…。
- 上原刑事が自分たちの名前や肩書を名乗らなかったこと
- 大和警部の顔に大きな傷があること
- 車内に弾痕があること
- シートの繋ぎ目に血の跡が残っていること
- 2人がコナンについて話し始めたこと
- 大和警部が半殺し・皆殺しという物騒な発言をしたこと
これらが重なり、阿笠博士と哀はすっかり2人を悪人だと思い込んでしまいました(笑)
博士と哀が感じている不気味さを演出するためか、上原刑事はいつもより抑えめでクールな演技をしていますね。
大和警部はいつも通りなんですが…怖いんですよねえ(笑)
途中で寄ったドライブインで、哀はコナンに電話して助けを求めます。
コナンは哀から話を聞き、2人の正体が長野県警の大和警部と上原刑事だと見抜きました。
博士と灰原には意味が分からなかった言葉は、長野県の方言だったというオチでした。
この話の中で上原刑事が使っていた『つもい』という長野弁(コナンは長野弁と言っていましたが、正しくは信州弁)は、中信地方・松本地域の方言。
上原刑事は松本地域で生まれて長野市に引っ越してきたか、身内が松本出身の可能性がありますね。
大和警部が使っていた『とぶ』は長野県全域で使われる方言ですが、『半殺し』および『皆殺し』は作中でも言われている通り信州弁ではありません。
第558~561話 死亡の館、赤い壁
単行本第65巻 FILE.8~第66巻 FILE.1に相当するエピソードです。
大和敢助から殺人事件の捜査協力を依頼され、長野・五丈の森にある古い洋館に向かった小五郎、蘭、コナン。
かつて「希望の館」と呼ばれていたその洋館は、3年前に1人の女性が亡くなってから「死亡の館」と呼ばれていた。
そしてその館で、住民である明石周作が何者かに閉じ込められた末に餓死する事件が発生。
その密室は壁が一面赤く塗りつぶされていた。
新野署の警部・諸伏高明も捜査に加わるが、実は彼も容疑者の一人だった…。
諸伏高明の初登場エピソードです!
- 小学校の頃から大和と何かにつけて競い合っていた
- 東都大学法学部をトップで卒業後、ノンキャリアとして県警本部に入った
- 上司の命令を無視して強引な捜査をし、行方不明になっていた大和を見つけ出した
- その責任を問われて所轄に異動させられた
など、諸伏警部のプロフィールや性格が詳しく描かれています。
この殺人事件の犯人の動機は、心臓発作で亡くなった小橋葵さんの恨みを晴らすためのものでした。
諸伏警部は小橋葵さんの同級生で好意を抱いていたため、警察官でありながら容疑者のひとりとなっていました。
大和警部はコナンを監視役として諸伏警部に張り付かせたと言っていましたが…。
大和警部は諸伏警部の事を微塵も疑っておらず、事件の謎を解く相棒として諸伏警部にコナンを同行させたのでした。
諸伏警部に手柄を上げさせて長野県警本部に復帰させるための算段だったわけですが、大和警部は自分を探すために無茶な捜査をし、異動させられてしまった諸伏警部に負い目を感じていたんですね。
ですが諸伏警部は大和警部を挑発するような発言をし、事件を解いた手柄を大和警部のものにさせてしまいましたが…。
口先ではよくケンカしている二人ですが、実はお互いを気にかけ、信頼し合っているのがよくわかります。
犯人をおびき出すため、コナンたちがみんなで芝居を打っているシーンがあります。
みんななかなかの名演技ですが、特に酔っ払いに扮した諸伏警部は完全に別人です(笑)
ここは原作よりもアニメの方が圧倒的に面白いので、ぜひアニメで確認してみてください。
このエピソードは
- 558話 死亡の館、赤い壁(三顧の礼)
- 559話 死亡の館、赤い壁(掌中の物)
- 560話 死亡の館、赤い壁(死せる孔明)
- 561話 死亡の館、赤い壁(空城の計)
の4話構成で、長編のシリーズになっています。
諸伏警部は『諸葛亮公明』ならぬ『所轄のコウメイ刑事』として登場するので、三国志や諸葛亮孔明を知っている人ならくすっと笑ってしまいますよね。
原作でのサブタイトルも
- 掌中
- 死せる孔明
- 生ける仲達を走らす
など、三国志を由来にしたものばかり。
そもそも『赤い壁』も、三国志に登場する赤壁になぞらえたものですね。
なお、長野県の阿南町には新野という地名が実在しますが、これは『あらの』ではなく『にいの』と読みます。
諸伏警部がいた新野(あらの)署は三国志の『新野の戦い』からとられていると思われます。
死亡の館がある『五丈の森』も『五丈原の戦い』が由来ですね。
第652~655話 毒と幻のデザイン
単行本第74巻 FILE.8~第75巻 FILE.2に相当するエピソードです。
デザイン会社の社長・若松耕平が軽井沢にある別荘の風呂場で殺害された。
彼を殺した犯人と思われる人物から、平次宛に奇妙な手紙が届く。
その手紙が示していた大阪の家を和葉が訪れると、そこにいたはずの人間が急に消えるという出来事が起こった。
手紙の謎を解くため東京にある若松耕平の自宅へ向かったコナンたちだが、そこでまた殺人事件が…。
東京にある若松耕平の邸宅でコナンと平次が殺人事件の捜査をしているのと同時に、長野県警の3人が軽井沢の別荘で捜査を進めていきます。
コナンや平次とは離れた場所にいる長野県警が、捜査の手がかりを見つけて2人をアシストするという、少し珍しい形を採っているエピソードです。
新野署にいたはずの諸伏警部ですが、ちょうどこの事件から県警本部に自力で復帰しています。
メインの舞台は東京なので、長野県警3人の出番は少なめ。
事件解決の糸口を、電話でコナンと平次に教えています。
この事件では『錯視』が重要なトリックとなっており
- クレイジーダイヤモンド
- ジャストロー錯視
- ゲシュタルト崩壊
の3種類の錯視が登場しています。
自分で試してみるのも面白いかも?
『毒と幻のデザイン』は
- EYE
- S
- Poison
- Illusion
の4話構成となっていますが、長野県警が登場しているのは『S』と『Poison』の2話のみです。
なお『毒と幻のデザイン』は、鑑識課のトメさんが最後に登場したエピソード。
担当声優さんが亡くなってしまったため、その後は登場しなくなってしまいました。
第754~756話 赤い女の惨劇
単行本第82巻 FILE.11~第83巻 FILE.3に相当するエピソードです。
コナン、蘭、園子の3人は、世良に誘われて長野の森の中にある貸し別荘を訪れた。
別荘には、世良の2番目の兄(羽田秀𠮷)の高校時代の同級生たち4人も訪れていた。
実はこの別荘とは別の貸し別荘の近くで、15年前に殺人事件が起こっていた。
その3年後には同級生の一人が底なし沼から遺体で発見されており、15年前の殺人事件の犯人「赤女」に殺されたのではないかと疑っていたのだ。
そして、貸し別荘でまた殺人事件が起こった…。
長野県警が3人そろって登場するエピソードですが、上原刑事の出番のみ多めになっています。
コナンたちが滞在している貸し別荘に上原刑事のみが先に訪れ、大和警部と諸伏警部は後から合流します。
「赤女」の事件は、15年前に発生したもの。
そして12年前に沼に沈んだ少女の遺体と白骨遺体が発見されたわけですが…。
その白骨遺体が赤女かどうか、何年も大和警部と諸伏警部が言い争いを続けており、今回の事件でようやく結論が出たという運びになりました。
回想として、警察学校の研修中で交番勤務をしていた頃の大和警部と諸伏警部が登場します!
2人とも若く、特に諸伏警部はひげを生やしていない貴重な素顔を見せてくれますよ。
他にもコナンには珍しいお色気サービスシーンがあったり、かなり怖いホラー調の演出があったりと、いつものコナンとはずいぶん毛色の違うエピソードになっています。
『赤い女の惨劇』は
- 湯煙
- 悪霊
- 復讐
の3話構成。
『湯煙』には長野県警の登場はなし。
『悪霊』には上原由衣刑事のみ登場。
『復讐』には大和警部・上原刑事・諸伏警部が3人そろって登場します。
ちなみに世良真純についても、重要な伏線が張られているシーンがあります。
第808~809話 かまいたちの宿
単行本第86巻 FILE.5~8に相当するエピソードです。
平次に誘われて長野の山奥にある立居旅館を訪れた小五郎、蘭、コナン。
その旅館には、妖怪の『鎌鼬』が出没するという噂があり、それを確かめにきたのだった。
倉にあるという大きな鎌を誰かが担いでいた姿が『鎌鼬』の正体ではないかと考えたコナンたちは、倉で鎌を見せてもらうことに。
その時、倉の電球が突然割れて、小五郎と平次、ライターの小柳緑が何者かに切りつけられる事件が発生した。
長野県警の刑事たちの出番はありませんが、大和警部がコナンたちの回想で少しだけ登場します(セリフはありません)。
長野県警が来るだろうから事件はきっとすぐ解決!と思っていたのに、実は旅館は県境にあったため、駆け付けてきたのは群馬県警でした…。
みんな明らかにがっかりしているのが面白いです。
『かまいたちの宿』は前編・後編に分かれていますが、大和警部が登場するのは前編のみです。
第810~812話 県警の黒い闇
単行本第86巻 FILE.9~第87巻 FILE.2に相当するエピソードです。
かまいたちの事件を解決した翌日、長野県に立ち寄って観光することにしたコナンたち。
小五郎の希望で川中島古戦場を見物していたところに大和警部、諸伏警部、上原刑事が現れる。
彼らの案内で山本勘助にまつわる名所を巡っていたところ、千曲川の上流から流れてきた人の首を発見。
橋の下には首のない男性の焼死体があった。
殺されていたのは長野県警捜査一課の竹田繁警部で、彼の額には啄木鳥の足で×印をつけた痕跡が。
それを皮切りに、竹田班所属の刑事たちが次々と殺害されていく…。
長野県警がかかわったエピソードの中で、もっとも盛り上がるエピソードです!
黒田兵衛が唯一長野県警として登場しているエピソードでもあります。
黒田兵衛は、次に登場した時には警視庁捜査一課の管理官になっています。
青山剛昌先生が実際に長野に取材旅行に行かれたということで
- 川中島古戦場
- 勘助宮(かんすけのみや)
- 胴合橋(どあいばし)
- 松代大橋
などの場面がかなり実際の風景に忠実に描かれています。
86巻の表紙の写真が、実際に川中島古戦場にある武田信玄と上杉謙信の銅像ですね。
長野県警本部も、実際の建物をほぼそのままに描かれています。
『死亡の館、赤い壁』では諸伏警部が容疑者の一人でしたが、この事件では大和警部が容疑者候補となっています。
犯人が大和警部に疑いが向くよう仕組んでいたからなのですが…。
黒田兵衛や諸伏警部は大和警部が無実であることを確信した上で、真犯人をかく乱するためあえて『大和警部が犯人に違いない』という態度をとっていました。
疑われていることを逆手にとって真犯人を罠にはめるなど、今回も長野県警の活躍が冴えわたっています。
驚いたことに、事件が解決する前にコナンたちは新幹線に乗って帰途についてしまっています。
あとは長野県警に任せておけば大丈夫!とコナンが信頼しているのがよくわかりますね。
ちなみに今回も、大和警部と上原刑事はちょっといいムードに!
自分のことを『バツイチ女』という上原刑事に対し、大和警部は『バツなら俺の顔にもついてる』『だからまぁ…気にすることはねぇよ…』とフォローを入れてあげていました。
『県警の黒い闇』は、前編・中編・後編の3話構成です。
ちなみに、このエピソードには『啄木鳥会』というグループが登場しました。
警察官でありながら押収した拳銃をくすねて売りさばいていた、悪質な集団ですが…。
未だに謎として残されたままの『楠田陸道が自殺に使った銃の入手ルート』と繫がる伏線になっている可能性があります。
第983~984話 キッドVS高明 狙われた唇
単行本第96巻 FILE.4~7に相当するエピソードです。
鈴木次郎吉が博物館に展示する世界最大級のコンクパール・妖精の唇(フェアリー・リップ)。
次郎吉は警視庁を訪れていた長野県警の諸伏警部の助言を受け、宝石を巨大な氷の中に入れて展示することに。
コナン・小五郎・諸伏警部、そして平次もキッドに備えて博物館に滞在することにするが、平次は和葉とキスをすることで頭がいっぱい。
しかし怪盗キッドは、その和葉に成りすまして宝石を狙っていた。
諸伏高明が長野ではなく東京で活躍する、珍しいエピソードです。
キッドから宝石を守るための策は、諸伏警部が考えました!
諸伏警部はキッドが和葉に変装していることも、キッドの目的も見抜いていました。
そしてこのエピソードでは、スコッチこと景光が諸伏高明の弟であったことが判明!
景光の遺品であるスマホが、故・伊達刑事のロッカーから発見されました。
そのスマホは佐藤刑事・高木刑事を経由して諸伏警部の手元にわたることになりました。
諸伏警部と景光の生い立ちが明らかになる、とても貴重なエピソードです。
大和警部と上原刑事は、長野県警から諸伏警部に電話をするシーンで少しだけ登場しています。
第1003~1005話 36マスの完全犯罪(パーフェクトゲーム)
単行本第97巻 FILE.2~6に相当するエピソードです。
日原泰生という人物から、『古い友人が首を吊って亡くなったが真相がわからない。遺体の足元に落ちていた暗号を解いてくれ』という依頼を受けた小五郎。
4人で来てくれと言う指定通り、小五郎・コナン・安室透・脇田兼則の4人で長野の山奥の廃教会に向かう。
その教会には、2か月前に自殺したという日原泰生の高校時代の友人たちが集まっていた。
そして孤立した廃教会で、連続殺人が発生する。
舞台が長野の雪山ということで、もちろん長野県警が登場します。
教会に通じるトンネルが雪崩で塞がってしまい、なかなか現場にたどり着けない長野県警。
コナンたちと合流できたのはシリーズ最終話で、それまでは主に小五郎と電話でやりとりをしています。
この話は安室透や脇田兼則、そして黒田兵衛も登場する重要エピソード。
中でも安室透(降谷零)と諸伏高明は昔会ったことがある、という事実が明らかになりました。
今後の諸伏高明の行動に、大きな影響を及ぼしそうなエピソードです。
第1061話 警察学校編 Wild Police Story CASE.諸伏景光
警察学校編の諸伏編です。
諸伏兄弟の両親が殺害された事件がフォーカスされているエピソードのため、長野県警の中では諸伏高明のみ登場しています。
ただし現在の姿ではなく、学ラン姿の中学一年生の姿と、まだヒゲを生やしていない28歳の姿が描かれています。
ちなみに中学一年生の高明を演じていたのは岡本信彦さんです。
長野県警が登場する劇場版
漆黒の追跡者(チェイサー)
東京・神奈川・静岡・長野で6人が殺害される事件が起こった。
どの殺害現場にも麻雀牌が残されていたことから、同一犯による連続殺人事件として各県警による合同捜査会議が招集され、小五郎も特別顧問として参加することに。
事件を追う中で、コナンは合同捜査会議に黒の組織のメンバーが変装して潜入していることを知る。
連続殺人事件の真犯人は誰なのか、そして警察に潜入している黒の組織の一員とは誰なのか…。
劇場版第13作目として公開された『漆黒の追跡者』が、長野県警が登場する唯一の劇場版です(2020年現在)。
合同捜査本部に大和敢助警部と上原由衣刑事が長野県警代表として参加しています。
また、この作品には埼玉県警の荻野彩実警部役で故・鶴ひろみさんが出演されています。
さいごに
コナンに登場する地方警察の中でも、どうしてこんなに!?とびっくりしてしまうくらい優秀に描かれている長野県警。
長野県警がらみの事件はたくさんあったように記憶していましたが、挙げてみたら意外と少なかったですね。
読み応え・アニメの見応えのあるエピソードが多いので、印象に強く残っているのかもしれません。
- 大和警部・上原刑事初登場の『風林火山 迷宮の鎧武者/陰と雷光の決着』
- 諸伏警部初登場の『死亡の館、赤い壁』
- 黒田管理官初登場の『県警の黒い闇』
この3作品は特におすすめです!
未視聴の方は、ぜひ観てみてくださいね。
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