サンデー44号『コナン警察学校編』CASE.1「竜虎相搏」感想・考察(ネタバレ有)

サンデー44号『コナン警察学校編』CASE.1「竜虎相搏」感想・考察(ネタバレ有)

2019年10月2日発売の少年サンデー44号より、いよいよ待望の新連載『名探偵コナン 警察学校編 Wild Police Story』が始まりました!

 

この警察学校編、とにかく青山先生やサンデーの気合の入り方がすごいです。

 

 

PV作っちゃった!

しかもたった一言のセリフのために、松田陣平役の神奈延年さん連れてきちゃった!

 

松田が喋るのは、アニメ第304話『揺れる警視庁 1200万人の人質』以来のこと。

304話が放送されたのは2003年1月なので、実に16年ぶりに松田が喋ったことになります…!

もうこれだけで、『揺れる警視庁』以来の松田ファンは感涙ですね。

 

警察学校編、作画は新井先生ですが、青山先生が『オレのシンレンサイみたいなモン』とまで仰っています。

特に松田は先生のお気に入りキャラクターなので、期待もひとしおです…!

 

 

以下、ネタバレを含む『警察学校編』の感想・考察です。

未読の方はご注意ください。

 

 

CASE.1「竜虎相搏(りゅうこそうはく)」感想・考察

今週号からの3話は『松田編』ではありますが、警察学校編の初回だからか、5人全員についての新情報がばんばん出てきました。

情報過多でちょっと頭の整理が追いついていないのですが(笑)

考察も交えつつ、新たに出てきた情報をキャラクターごとにまとめてみました。

 

降谷零

警察学校編ということで、まだまだ若く青かった時代の零くんたちが見られるんだな、と連載開始を楽しみにしていたのですが…。

まさかセンターカラーでいきなり松田と殴り合うシーンから始まるとは思いませんでした(笑)

 

降谷零が警察官を目指した理由

僕は絶対に警察官にならなきゃいけないんだ…

という発言の真意が気になります。

降谷零が警察官を志した理由って、コナン本編でもまだ明かされていないんですよね。

 

雪山編での諸伏高明の回想で、景光がこんなことを言っていました。

僕の親友の降谷零君!僕や兄さんみたいに警察官を目指してるんだってさ!

引用:名探偵コナン FILE.1030『兄さんみたいに』

このセリフからは、降谷は景光に影響されて警察官を目指したわけではないということが読み取れます。

 

景光の影響ではないとなると、可能性として浮上してくるのがエレーナですが…。

幼い頃の降谷少年が知っているのは『エレーナ先生一家は宮野医院をたたんでどこかに行ってしまった』ということだけ。

まさか犯罪組織に関わってしまったとは知らなかったでしょうから、エレーナ先生たちを探すためだとしたら、組織は関係なく会いたい一心でということですね。

 

彼が警察官を目指し始めた決定的な理由が何かあるのでは…?と思っているのですが、警察学校編で描かれるのでしょうか。

 

降谷零の評価

警察学校の教官たちに、降谷は高く評価されていました。

全科目オールA、長い警察学校の歴史でも類を見ない抜群の成績で入校、総代を務めた降谷

と爆上げされているのですが、

真面目過ぎる性格と頭髪のせいか他の学生とのイザコザが絶えず…

とも言われています。

 

金髪のせいで他の学生にからかわれるものの、真面目過ぎるので適当に聞き流したりできずに真っ向からケンカを買っちゃう、ということなんでしょうね。

生真面目すぎてヤンチャって、すごいキャラクター性だなあと思います。

 

諸伏景光との関係

松田と殴り合いの喧嘩をして負傷した降谷は、深夜2時に諸伏の部屋を訪ねました。

幼い頃からの親友だからこそ甘えられる、という関係性が見えた気がします。

 

『売られたケンカを買っただけ』と弁明する降谷に、諸伏はこう問いかけます。

で?その相手とは仲良くやっていけそうか?

 

この会話、迷宮カクテル編でのエレーナ先生のセリフを思い出すんですよね。

ケンカの相手と仲直りする為の名誉の負傷なら…絆創膏ぐらいは貼ってあげるわよ?

引用:名探偵コナン 第95巻『あの女性の記憶』

 

ケンカをした相手と仲直りできたら、エレーナ先生に絆創膏を貼ってもらえる。

もしかしたら降谷は、エレーナのことを諸伏に話したことがあるのかもしれません。

だからこそ諸伏は『ケンカの相手と仲良くできそうか?』なんて一見突拍子もないことを尋ねたんでしょうし、医務室に薬箱を取りに行ってくれたのではないかな、と思います。

 

 

降谷は諸伏のことを『景(ヒロ)』、諸伏は降谷のことを『零(ゼロ)』と呼んでいる、ということもあらためてはっきりしました。

 

松田陣平との関係

ケンカの相手と仲直り…という観点で、松田への接し方も面白いですよね。

殴り合いのケンカまでしておいて、降谷は松田のことを嫌いになったりはせず、むしろ興味を抱いている様子。

食事をとっている松田の向かいに座り、松田に発言の真意を問いかけます。

ただのケンカに終わらず、松田のことをきちんと理解しようとする生真面目さ!

ここにもエレーナ先生の影響を感じますね。

 

 

松田陣平

松田編の主役はもちろんこの人、松田陣平!

センターカラーでいきなり降谷と殴り合っています。

降谷に対して『パツキン野郎』と暴言を吐いたり、差し歯が抜けたり、もう色々と衝撃的なカラーページでした(笑)

父親がプロボクサーであることも判明しましたね。

 

松田は警察を嫌っている?

今回の松田編第1話では、松田が警察を嫌っている描写が繰り返されています。

降谷に対して

ボクちゃん警察大好きっていう…その根性が気にくわねぇんだよ…

と言っていますし

警察なんて…クソ食らえってな!!

とまで言っています。

 

講義で現場周辺の目撃情報を集める際の注意事項を聞いていた時に

まあ警察学校(ここ)を卒業した連中が…それをちゃんと実践できてるかどうかはマユツバもんだけどな…

と発言していますので、ここに何らかの秘密がありそうです。

 

松田本人、もしくは家族(プロボクサーの父親?)が、何らかの事件に巻き込まれた際、警察がきちんと対応してくれなかったことを根に持っている…とかでしょうか。

だから警察官を恨んでいるし、いい子ちゃんタイプの降谷にも腹が立つけれど、自分自身も警察官を目指している…。

なんらかの過去と矛盾した感情を抱えていそうですよね。

 

ただ、こんなに『警察なんてクソ食らえ』とまで言っている松田が、のちに自分の命を投げうって爆弾犯から一般市民を守ることになるんですよね…。

松田の最期を知っているだけに、なんとも言い難い気持ちになります。

 

松田は工学部の出身?

警察学校編では、5人とも年齢は22歳。

ということは大卒ですよね。

 

松田は

面接のマイナスを学科や実技や高いレベルの専門知識でカバーした

と言われていますし、楽しそうに機械をいじっているコマが描かれています。

爆弾の解体を降谷に教えることができるほどのスペシャリストですから、松田はもともと工学部の出身なのかもしれないですね。

 

 

諸伏景光

諸伏の過去とトラウマ

松田編でありながら、今回一番度肝を抜かれたのがこの人の設定です。

諸伏は幼い頃に両親が亡くなり、東京の親戚に引き取られたという設定でしたが、両親の死因についてはこれまで明らかになっていませんでした。

 

諸伏兄弟が2人そろって警察官になったことから、『両親の死は警察のお世話になるようなことだったのでは?』と予想していましたが…。

その予想が(想像よりエグい形で)当たってしまいました。

 

なんと今回、両親が諸伏の眼前で刺殺されていたことが明らかになりました。

 

強盗なのか怨恨なのかはわかりませんが…。

両親は(おそらく諸伏家で)刺殺され、景光はクローゼットの中に隠れていたから助かった、ということのようですね。

今も夢に見てうなされるほど、両親の事件のトラウマを抱えています。

 

両親を殺した犯人が逮捕されたのかどうかは不明のまま。

なぜ兄の高明は長野にとどまり、弟の景光だけが東京の親戚に引き取られたのかも、色々と可能性が考えられます。

もしかしたら諸伏編で明らかになるかもしれないですね。

 

両親の事件のトラウマを抱えている景光が、なぜ黒ずくめの組織へのNOCに選ばれたのかはちょっと疑問です。

犯罪組織に身をおけば、刃物で人を傷つける場面に遭遇することも当然考えられそうなものですが…。

諸伏編で、そのトラウマを克服するようなシーンがあったりするのでしょうか。

 

降谷零との関係

ヒロ、ゼロと呼び合う関係の諸伏と降谷。

深夜2時に突然部屋を訪れた降谷に文句も言わず、医務室に薬箱を取りに行ってあげるなど、諸伏の性格の良さが際立つ描写がありました。

今回諸伏の出番自体は少ないのですが、降谷が視界に入っている時には常に笑顔なのが印象的です。

 

 

伊達航

とっさの機転とリーダーシップ

夜中に殴り合いのケンカをして、顔にも傷を負った降谷と松田。

それを教官に咎められた際、機転を利かせて助け舟を出したのが伊達でした。

 

適当な言い訳をしたあと

罰として我々鬼塚教場は一周多く回ってきます!行くぞ!

と、教官の返事を待たずにみんなを率いてマラソンを始めてしまいました。

このとっさの機転とリーダーシップ!

伊達の包容力にびっくりです。

 

教官にも

降谷に次いで総合力No.2、リーダーシップがある伊達

と評価されています。

 

伊達が登場したアニメ第681-683話『命を賭けた恋愛中継』でも、彼の器の大きさと面倒見の良さはきっちり描かれていましたが、警察学校編でそれが更に補強された形ですね。

 

マラソンをしながらまた言い合いを始めた降谷と松田に

おいお前ら…何があったか知らねーが…次は俺も混ぜろよ!

と言うのがいいですよね。

理由を問いただしたり説教はしないんです。

自分の目の届く範囲でケンカしてくれれば、いつでも止めに入れるから…ということなんでしょうか。

 

伊達の父親も警察官

伊達について新たにわかったのは、父親も警察官だったということ。

そして父親は警察官を辞職しており、伊達はそれを引きずっているということです。

 

辞職ということは、殉職はしていないわけですよね。

父親が警察官を辞職したことを、なぜ伊達が引きずっているのでしょうか?

辞職した理由に相当重い事情が隠されていそうです。

 

 

萩原研二

5人の警察学校組の中で、もっとも早く殉職してしまうのが萩原研二です。

警察学校編は5人とも22歳で同い年。

萩原は7年前に殉職していますから、殉職した年齢も22歳のはず。

つまり、警察学校を卒業直後に殉職…くらいのスピード感になるはずなのですが…。

 

今回のエピソードで、唯一重い設定が出てこなかったので、ちょっと拍子抜けしてしまいました。

 

松田陣平との関係

松田は萩原の死後、ずっと萩原の仇を討つために生きてきました。

そのため松田と萩原の間には強い絆があるのでは、と『揺れる警視庁』放送当時から思っていましたが…。

 

今回の松田編で、萩原は

  • 松田の父親がプロボクサーであること
  • 松田が差し歯であること

この2つを知っていました。

また松田を『陣平ちゃん』と呼んでいることから、萩原と松田は警察学校に入る前からの友人だったことは間違いなさそうですね。

 

安室透に影響を与えた?

萩原は、教官から

優れた洞察力とコミュニケーション能力を持った萩原は…そのスキルを女子学生の尻を追い回す事にしか使っていない…

と評価されていました。

ちょっと笑ってしまったのですが(笑)ちょっと見落とせないワードも登場しているんですよね。

優れた洞察力とコミュニケーション能力』とは、安室透の人物像とぴったり一致しています。

 

安室=バーボンはベルモットに『組織随一の洞察力の持ち主』と評されています。

降谷零はさほど愛想がいい人物ではありませんが、安室透としては人当たりがよく、コミュニケーション能力が高いキャラクター設定ですよね。

降谷零は、組織への潜入にあたって安室透(バーボン)のキャラクターを作る時、萩原の性格をベースにしたのではないかな、と思います。

 

現時点では萩原の影響がもっとも濃く見えますが…。

今後の警察学校編の展開次第では、松田・諸伏・伊達からもなんらかの影響を受けていることが見て取れるかもしれませんね。

(松田からは既に爆弾解体のスキルをもらっている…とも解釈できますが)

 

ちなみに今回のラストページ。

女子学生に『昼食一緒に食べてもいい?』と聞かれた萩原は

モチの…ローン♪

と答えています。

 

単行本第95巻収録『女性警察官連続殺人事件』に登場する百崎燈子巡査部長と同じ言い方なんですよね。

萩原と接点があったのかな…?

単に青山先生の好きな言い回しなんでしょうか。

 

 

次回予告

次号は松田編の第2話です。

松田の『警察なんて…クソ食らえってな!!』発言の真意が明かされるのでしょうか?

 

今週号のサンデーは青山先生が描いた警察学校組5人が表紙でしたが…。

次回は新井先生が描かれる降谷と松田が表紙を飾ります!

こちらも楽しみですね。

 

 

応募者全員サービス『警察学校編』ティザービジュアル複製原画

今週号から、新しい応募者全員サービスの応募受付が始まりました。

 

 

警察学校編のティザービジュアルの複製原画です!

これは警察学校組ファン必携のアイテムですね。

申込締切は11月6日です。

 

 

松田陣平の登場回まとめ!安室透や佐藤美和子との関係は?【警察学校組】

 

 

『ゼロの日常』第4巻は11月18日発売!

警察学校編がスタートしたところですが、『ゼロの日常』第4巻の発売情報が解禁になりました。

11月18日に発売予定です。

 

セブンネットで予約してセブンイレブンでの店舗受取を利用すると、限定ブロマイド特典がついてきます。

店舗受取以外の注文だと特典がつきませんので、ご注意ください。

 

また、喫茶ポアロメニュー風ノート付きの1~3巻セットも11月18日に発売になります。

こちらもセブンネット限定です。



いずれももう予約受付を開始していますので、購入予定の方はお早目の予約をおすすめします。