サンデー11・12号『コナン警察学校編』CASE.5&CASE6感想・考察(ネタバレ有)
2020年2月19日発売の少年サンデー12号で、『名探偵コナン 警察学校編 Wild Police Story』の伊達編が最終話を迎えました。
今週のNext Police Academyを
お届けします♪
『名探偵コナン 警察学校編 Wild Police Story』
が掲載されている少年サンデー12号は
今週水曜日発売です!伊達編、最終話!!
伊達の心の内を知った降谷。
そんな2人が陥った窮地ーーー!!
刮目です!!青山先生の直筆修正画はこちら♪
→→→ pic.twitter.com/WiRwDGRK69— 江戸川コナン (@conan_file) February 16, 2020
先週の伊達編第5話の感想をブログにアップすることができないうちに6話が掲載されてしまいましたので(すみません…)この記事で2話分まとめて感想を書かせていただきます。
以下、ネタバレを含む『警察学校編』の感想・考察です。
未読の方はご注意ください。
CASE.5「殷鑑不遠」・CASE.6「虚心坦懐」感想
2話分まとめての感想なので、順番が行ったり来たりです。
伊達と父親の確執
第4話で、伊達さんはお父さんのことにちょっと触れていましたが…。
第5話でその理由が詳しく語られました。
もともと交番勤務の巡査長だった伊達さんの父。
非番の日に親子で入店したコンビニで暴力団員に襲われ、その時のケガが元で警察官を辞めざるをえなくなったんですね。
幼少期の伊達さんが「父ちゃんはお巡りさん」だと言わなければ、お父さんが執拗に暴行されることもなかったのでは…と思ってしまいましたが、それは後の祭りなので…はい…。
父が『弱い警察官』だと思って嫌っている伊達さんですが、それでも伊達さんも警察官を目指したあたり、彼の中で父親の存在は相当大きいんですよね。
尊敬していたからこそ許せない。
だから自分は強い警察官であろうとする伊達さんの心中は、なかなか複雑です。
諸伏のトラウマと松田の優しさ
伊達編は5話から降谷・伊達の2人と松田・萩原・諸伏の3人に別れての行動が描かれています。
松田・萩原・諸伏は、4話ラストで諸伏が気にしていたバイク店に出かけていきました。
タトゥーを入れた客のことをバイク店の店員から聞き出そうとする松田ですが、そうすんなり教えてもらえるはずもなく…。
松田は『諸伏がタトゥーを入れている男を探している理由』を知らないのに、ここまでの行動に出ているんですよね。
当の諸伏はまたトラウマスイッチがオンになってしまっています…。
松田編でも伊達編でも諸伏の一家殺傷事件に触れられているので、諸伏がクローズアップされてありがたいような、不穏でしんどいような…。
松田は6話でも諸伏を気遣う発言をしています。
昔、何があったか知らねぇけど…話してくれたら俺らのしょーもない助言が…何かの助けになるかもしれねぇぜ?
というセリフ、言い方が押しつけがましくなく、ぶっきらぼうな松田らしい優しさだなと思います。
松田は傍若無人で協調性がないという設定ですが、
- 懐に入れた人間に対しては協調性もあるし優しい
- ただしそう簡単に人に心を許さない
という性格なのかな、と感じます。
諸伏に対してはすでに心を許しているので、何らかのトラウマを抱えているらしい彼のことを折に触れて気にしているんでしょうね。
松田の優しさに胸が熱くなります。
ただ、この時の松田のいいセリフ、諸伏はコンビニの看板に気をとられて聞いていなかった感じですけど…(笑)
強盗に対するそれぞれの機転
降谷と伊達はコンビニ強盗たちによって拘束されてしまいました。
が、ここからの警察学校組のそれぞれの機転の利き方が見事!
6話の展開は爽快でした。
- 降谷→靴ひもを使って拘束に使われている結束バンドを切る。配電盤を利用し、コンビニの看板でモールス信号を表現。
- 諸伏→看板の明かりがモールス信号になっていることに気づく。
- 松田・萩原・諸伏→チャラ男に扮してコンビニに突入。
- 萩原→警察学校の学生を招集。
看板の明かりで誰かが助けを求めていることに気づいた諸伏・松田・萩原。
柄シャツとサングラス(どこから調達してきたんでしょうか!?)でチャラ男トリオを装ってコンビニに乱入しますが、もうこのシーンが面白くてたまらないです(笑)
警察学校の学生を招集したのは、おそらく萩原ですよね。
萩原がモテることは松田編でも描かれていましたし、第4話では合コンの約束をしていました。
そのため他の教場にも顔が広く、すぐに招集することができたといったところでしょうか。
彼の卓抜したコミュ力が、こんな形でも役に立つんだ!という描かれ方がさすがでしたね。
諸伏の言動に滲む育ちのよさ
今回どうしても景光の言動に触れずにはいられない…!
松田・萩原と一緒に行動していたためか、今回は諸伏の言動に『育ちの良さ』をより強く感じてしまいました。
松田なら「ちげーよ」と言いそうな場面で「違うよ」と言ったり、強盗犯相手の演技も松田達ほど振り切れておらず…(笑)
言葉遣いが綺麗なのは、兄である諸伏高明の影響も大きいのでしょうか?
光彦の言葉遣いが丁寧なのは親が教師だから…という設定ですが、諸伏兄弟の両親も教師や学者といった職業だったのかもしれないですね。
萩原の口から語られた伊達の父親の真意
伊達の父親への複雑な思いを解消させるのは、降谷の役割だとばかり予想していたのですが…。
今回その役割を果たしたのは、意外にも萩原でした。
伊達親子が巻き込まれたコンビニでの暴行事件ですが、なんとその場には幼少期の萩原も居合わせていたんですね。
『被害者が伊達班長に似ていた』と思い出した萩原ですが、記憶力めちゃくちゃいいですね…びっくりです。
伊達さんの父親が犯人に土下座をしたのは、警察が来るまでの時間稼ぎ。
弱かったからではなく、誰も傷つけさせないための『正義』だったんですね。
(ということをふまえて5話を読み返すと、伊達親子がコンビニに入る際のコマできちんと伏線が張られているのがわかります)
幼少期の萩原は、結果的に伊達の父親のおかげで無傷で助かったわけですよね。
その萩原の口から父親の真意が息子である伊達さんに伝わる……。
すごくいい演出ですし、萩原もものすごくカッコいいなと思います。
ラストのページで父親に電話をかけ、わだかまりが解けた様子の伊達さん。
父の真似をして爪楊枝をくわえていますね。
何も考えずに読むと、ああ大団円だなあ良かったなあ、で終わるんですけど…。
この時父親に「会わせたい」と言っていたナタリーさんを紹介することは結局かなわず。
『命を賭けた恋愛中継』で伊達さんもナタリーさんも亡くなっていたことが判明する…という流れになることがわかっているので…。
それを踏まえて読むと、なんとも悲劇的なラストでもあります。
警察学校編、本当にものすごく面白いし生きていた頃の彼らの姿を見られるのは非常に嬉しいのですが、降谷以外は全員故人だというのがわかりきっているので…。
そこのところを忘れて頭を空っぽにして読まないと、どうしても辛い部分がありますね。
次回予告
次号13号からは、『名探偵コナン』の連載が再開です!
表紙はコナン&世良&メアリー!
劇場版『緋色の弾丸』公開を前に、世良やメアリー、赤井家の秘密に一歩迫ったり…するのでしょうか!?
コナンと蘭、園子、世良が招かれたパーティーで異変が…
ということなので、今回もコナンとメアリーが顔を合わせることはなさそう…?
どんな展開になるか楽しみですね。
警察学校編は、伊達編の次が萩原編であることは明かされていますが、掲載がいつになるかは不明ですね。
ものすごく気になるので、早く読みたいです!
応募者全員サービス:松田編&伊達編のネームノート
次号のサンデーから、新しい応募者全員サービスの受付が始まります。
警察学校編のネームノートです!
今回は松田編と伊達編。
青山先生の直筆ネームが全サ化、しかも表紙と裏表紙が超豪華!とのことなので、次号のサンデーは紙でのゲットが必須ですね。
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